
イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリンは、6月23日にX(旧Twitter)で投稿し、2026年の初めに匿名の身で、イーサリアムに「中等重要性」をもつ公開文書を書いたと自ら明かした。そして、AIツールとコミュニティに挑戦状を送り出した。すなわち、イーサリアム・エコシステムに存在する200〜2,000本の公開文書の中から、文章の書きぶりを分析して、自分が書いたその1本を見つけてほしい、というものだ。
ヴィタリックが匿名の挑戦を提示:判明している条件と文書の範囲
ヴィタリックのX投稿によれば、今回の挑戦における既知の設計条件は以下のとおりだ。
匿名文書の説明: ヴィタリックは、この文書がイーサリアムに「中等重要性」(moderate importance)を持ち、2026年初めに匿名の身で書かれ、すでに公開されていると述べている。文書名の具体的な表記は公開されていない。
挑戦範囲(ヴィタリックの見積もり): イーサリアム・エコシステムには、当該匿名文書の公開版と同等以上の「重要性」を持つ公開文書が約200〜2,000本存在する。なお、この範囲にはEIP(イーサリアム改善提案)、技術仕様、研究レポート、ホワイトペーパーなどの種類が含まれる。
タスクの目的: 文体分析によって、上記の文書群の中から、ヴィタリック自身が書いたものを特定する。
本報道の時点では、挑戦結果と匿名文書の正確な特定はまだ公表されていない。今後の動きは、ヴィタリックのXアカウントおよび関連コミュニティの議論に従うことになる。
イーサリアム文書エコシステムの規模と任務の難しさ
ヴィタリックの見積もりでは、イーサリアム・エコシステムの公開文書には複数の作者グループが含まれている。すなわち、開発者、研究者、コミュニティ貢献者であり、それぞれ執筆の癖や技術用語の好みが異なる。このような状況では、ヴィタリックの匿名文書を見分けることはテキスト分類の課題になる。つまり、多数の作者による似た技術文書の中から、文章の風合いにおけるわずかな違いを手がかりに、特定の作者の文章を識別する必要がある。
ヴィタリックの実験の論理は次のとおりだ。AIがうまく識別できるなら、匿名で継続的に技術文書を執筆することの難易度が上がっていることを意味する。AIが識別できないなら、文体分析による非匿名化の能力にはまだ限界があることを示す。これは、ヴィタリックがこの公開実験を設計する際の中核となるテスト枠組みだ。
ヴィタリックが挑戦を発起した理由:AIによる非匿名化議論への応答
ヴィタリックのX投稿によれば、彼がこの挑戦を行う直接の目的は、最近の「AIによる文字分析があればネット上の匿名性は維持しにくくなる」といった公開議論に応えることだ。彼は、自身の匿名文書をテスト素材として選び、挑戦の設計はコミュニティとAIツールの両方が参加できる形の公開実験になるようにした。報道記事によれば、ヴィタリックはイーサリアムの初期に開発チャンネルの活動で「Vitaliy」という別名を使っていたという。この背景は報道記事に由来するものであり、ヴィタリックが今回のX投稿で直接述べたものではない。
よくある質問
ヴィタリックの匿名文書はもう見つかったの?
本報道の時点では、ヴィタリックが2026年6月23日にXでこの挑戦を発表したばかりであり、匿名文書の正体と挑戦結果はまだ公開されていない。今後の進展は、ヴィタリックのXアカウント、または関連するイーサリアム・コミュニティでの議論を通じて確認されることになる。
「200〜2,000本の文書」という範囲はどうやって決めたの?
この範囲はヴィタリックがX投稿の中で示した個人的な推計であり、彼が匿名文書と同等の重要性を持つイーサリアム・エコシステム内の公開文書の数はこれくらいだと考えていることを反映している。ただし、具体的な文書リストや選定基準は投稿内では説明されていない。
この挑戦には指定されたAIツールがあるの?
ヴィタリックのX投稿によれば、彼は挑戦の目標(文体の識別)と範囲(200〜2,000本の文書)について述べただけで、どのAIツールや技術手法を使うべきかは指定していない。挑戦はコミュニティとAIツールの双方に開かれている。