なぜ金は「誰も注文していない価格」に吸い寄せられるのか——オプションOIで金を自動売買するシステムの話
金(XAUUSD)のチャートを見ていて、不思議に思ったことはないだろうか。キリのいい価格や、何もないはずの価格帯で、値動きが止まったり、逆に磁石のように引き寄せられたりする現象を。
俺はこれを「誰かの気配」ではなく、構造として説明できると考えている。鍵はCMEの金オプション建玉(OI)だ。
特定の行使価格に大量のオプション建玉が積み上がると、その反対側にいるディーラーはリスクを中立化するためにデルタヘッジを行う。価格が動くたびにヘッジ玉が機械的に売買される。この機械的なフローが、特定の価格帯に向かう圧力、あるいは反発する圧力として現物価格に現れる——これは俺の思いつきではなく、株式市場では「ピン留め効果」として学術的に確認されている現象だ。市場マイクロストラクチャーの古典であるKyle (1985) の価格インパクトの枠組みと組み合わせて、俺はこれを金で体系化しようとしている。
システムの構成はシンプルに言うとこうだ。CMEのオプションOIデータを毎日取り込み、Pythonエンジンがストライクごとの「圧力の地図」を計算する。MT5側は価格の変化速度を監視していて、地図と速度の条件が揃った時だけシグナルが発火し、自動でエントリーする。人間の裁量はゼロ。すべてログに残る。
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